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人材育成とエリクソン発達課題

従業員の心の安心とキャリア=人材育成

とある戦争難民となったある青年は家族も自分のルーツも何もかもを失い自分とは何かを見失った。人は一人で生きているようだが、人格を作るのは自分だけでなく他者との関わりから形成される。

それはどのような社会でどのような順番なのだろうか?人間の概念とは?
彷徨ううちにその青年は心理学者であるフロイトと出会う。

この出会いこそが現代の私たちの心の成長理論が生まれる瞬間だったのである。

そう彼の名前はエリクソン
その理論は「発達課題理論」

私がカウンセリング業務を務めているフリースクールでは青少年の社会復帰支援を行なっております。これは「育て直し」と呼ばれ、その軸としてエリクソンの「発達課題理論」が置かれてます。キャリアカウンセリングスキルとしてもこのエリクソンの「発達課題」を学び、組織改善や研修に活かしています。

さて、まずは私がこの世界的な学者とどのくらいの距離にあるのかお伝えいたします。

1フロイトからエリクソンが学ぶ
2エリクソンとクライン教授が友達
3クライン教授から佐々木正美 先生(終身顧問)が学ぶ
4佐々木正美 先生から伊藤幸弘 先生(代表顧問)が学ぶ
5伊藤幸弘 先生から私含めフリースクールが学び、継承される

佐々木先生って誰?
他界された多数書籍を持つ児童精神科医で発達障害の概念を日本に持ってきた方です

伊藤幸弘先生って誰?
元暴走族の総長で青少年の更生支援に尽力され、国会にも召集されたりテレビ出演なども多くされてる方です。

まぁ、なかなかエリクソンと近いんじゃない?って自分としては勝手に思っています。

さておき、この発達課題は人が成長する順番を示しており、不登校の子どもの社会復帰への重要な道しるべになります。

「育て直し」というのは、子どもを順番通りに改めてステップアップさせるという意味でもあります。子育てには飛び級がないので、子供によってどこが躓いているのかを精査して課題を見据えなくてはなりません。

さて、どの順番で育てるのかと言いますと,,,

1基本的信頼
2セルフコントロール
3積極性
4勤勉性
5自己確立

ひとまず「自立」のために1〜5を22〜25歳位くらいまでに順番通りにクリアしている必要があります。この年齢って多くの子どもが青年となり社会に出始める時期ですね。

満たした上で人生に数多く訪れる試練や挫折を乗り越えられる人間となります。

挫折に強い人間=無条件の自信を得た人間

私たち人間は生まれてからひとまずは自立に向けて成長を向け歩みだします。この自立って言葉、皆様はどのように説明されますか?

一人で生活できるようになる
一人暮らしを始める
社会人を始める
家庭を持つ

様々な意見があると思いますが、エリクソンは自立をこのように説明しております。

人が調和の世界の中で積極的に何かに取り組み動くこと

この言葉の通り、人と人が関わりあう世界の中で生きていけるようになる訓練を行っているのです。それが発達課題と呼ばれます。

今回は第一歩である、基本的信頼についてお話ししましょう

子どもが親や他者と基本的信頼を達成するための項目をいくつか挙げます

  • 母との一体感を覚えている
  • 自分を大切に思える
  • 他者を大切に思える
  • 人を信用し信じることができる
  • ありのままの自分を受け止め、自分を信じることができる
  • 他者と信用関係を気付くことができる
  • 自分自身をねぎらったり、褒めることができる

これらを乳児期0〜2歳までにしっかりと体感させることがとても大切です。全ては難しいと思いますので7割くらい満たしておけば大丈夫です。そのためのコツがあります。

まずは大切な役割

母親的な存在
過度に心を保護してあげられる存在。これは自分が良かれと思い一方的に与えるのではなく、あくまでも相手が望み喜ぶ愛情を注ぎ続けること。

具体的には毎日抱きしめる
相手が望む食事を与える
笑顔を注ぐ

などが有力ですが大人になってから人と人の間で基本的信頼を築くためには抱きしめるわけにもいきませんよね(特に日本だと)

その代わりにお話を聴いて心を抱きしめてあげましょう。
好みの調理方法で食事を与えてあげましょう。
それが難しければ味付けを少し相手好みにする。
しょっぱめか薄い味かなど少し聴いて望みを叶えてあげるだけで相手は心を大きく保護された感覚を覚られます。この積み重ねで人は「自分は大切にされているんだ」と自らを尊ぶ感情、自尊感情を高めることができます。

この基本的信頼をつかさどるのは自他共に尊ぶことです。
相手も自分も大切に感じ信頼関係を結ぶことが人間の第一課題です。

これが達成できないと。。。

不満を持ちやすい
不平を抱きやすい
信じられない
相手を大切にできない
自らを尊べない
何かと勘ぐる

人間不信の源になるのです

このように発達課題によって育てる側や大人は「役の演じ分け」を行い、焦らずじっくりと適切なアプローチを行ってあげるだけです。
人は心の中に誰からに愛されているという実感を抱くことで、挫折に対して転んだとしてもなるべく早く起き上がれるようになり、さらに建設的に人間関係や物事に取り組めるようになるのです。

人を育てるためには、育つ側に期待を押し付けるだけでなく、育てる側が発達の理論をお勉強するだけで心も肩も楽になることがよくあります。

さて、ここからがキャリア=人材育成への応用編です

エリクソン=育て直しは子育てだけでなく、すべての人間関係に適応できる学問なのです

こんな悩みありませんか?

従業員の自己肯定感を高めたい
従業員を能動的に動かしたい
やたらと不平不満を口にする
社員とパートさんの仲が悪い
職位が下がるにつれて社会性が薄まる

中間管理職やマネージャーの悩みは尽きません。しかし、共通して言えることは上司から部下やパートさんへのマネージングがどう手をつけて良いかわからないという問題が根底にあります。
これこそ育て直しの概念を適用する時です。

家族を組織や店舗などに置き換える・・・

マネージャーは育てる側、家の中の親

従業員や新入社員を大人としてみなすのではなく、一度赤ちゃんだと置き換えてください。どの順番まで彼らが組織の人間として発達しているのか見直してあげるのです。

そして躓いている課題を見つけたら順番通りに解消するだけです。スキルや職能など様々なですが、今回は心のエネルギーを高め可動性をあげる観点からお話を展開します。

基本的に従業員は心の結びつきと自己肯定感が高ければ自ずと動く

そのためには守られている、頼られている、尊く思われていると感じさせること=マインドセットがとても重要です。

そこでまずは上司と従業員の心の結びつき=基本的信頼を結ぶ簡単な方法を家庭学の応用としてお伝えします。

質問の種類を変える

どうする?何をする?のではなく
「どうしたい」に変更する。
この質問は安心を心に注げられます。

例 ミスに対して
NG「この問題どうやって解決するの?」
OK「この問題あなたとしてはどうしたい?」

いかがです?同じことを意図しているのに伝わり方が全然違いますよね。後者の方が問題解決も大切だけど、あなたも大切だよと感じれますよね。

食事

どちらかを選ばせるようにする
選択を与えることにより意思を尊重されているという感覚になり結びつきが濃くなります。

例えば、仕事終わりにどこかに行くとしたら・・・

「食べる?飲む?飲みながら食べる?」
「がっつり?ライト?」
「大衆居酒屋?隠れ家的な感じ?」

2〜3択から1つ選べる質問を与えてあげるだけで、特に食事に関しては生きるための本能も働き人は嬉しく大切に扱われ尊重されている気持ちになります。

大切なのはその人の課題によって上の立場の者が少しだけ役に応じた働きかけを行い、関わり方に工夫を凝らすのです。任せてあげる、一緒に分担するなどは後々の話です。

ぜひ、従業員と距離がある、どう関係を構築していいかわからないマナージャーや上司の方は試してみてくだい

これは仕事をするに至って求められる

テクニカルスキル
ヒューマンスキル
コンセプチュアルスキルの中の

ヒューマンスキルを大きく高められる要素です。
人材育成や管理には如何に上手に人と関われるかが求められ、それだけで企業利益や生産性、稼働率が大きく変化します。

超要約 今回のブログで言いたいこと

組織利益を高めたければ従業員の心を保護するところから始めよう!

1質問の種類を変える
2食事の好みを叶えてあげる

こんなところからでも組織風土を変え、組織利益を高められます。
実際、私が関わった施設や企業やご家庭はこの知識を取り入れ実行しただけで、各場所としての利益を大きく高められました。
・従業員満足度20%アップ
・定着率20%アップ
・部署ごとの稼働率アップ(実際には総合残業時間20%ダウン)

組織全体として難しいのであれば、まずは店舗、チーム単位でも良いのでお試しください!

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